北欧の建築家アルヴァ・アアルトが定石とした配色”クロ、シロ、チャイロ”がコンセプトのAタイプ。
内外装ともにいわゆる新建材を多用してコストデザインを図る。新建材を使うメリットは主に2点。経済的でありメンテン性が大変に良いこと。デメリットというか、どうしても避けたくなる理由としては、素材がプラスチックっぽく、どうも味気ないこと。しかし最近の新建材は自然素材を意識したラインナップが主となりつつあり、質感のディティールをより近づけているデザインが豊富になってきています。とは言え、新建材は新建材なので本物の自然素材には敵わないのですが、コストを掛けずにデザインするには欠かせないシロモノです。全て新建材ではどうも味気ないので自然素材である突き板を一部使用したり、木の構造柱を見せたり、またちょっと古めかしい感じのモザイクタイルを使うことで自然素材風新建材とのバランスをとります。このアタリ、コストデザインのさじ加減がムズカシイが限られた多くない予算の中でひねり出していく感じが楽しくもあるのです。
management:㈱アンクル
design:岡田央建築工房一級建築士事務所
地域 | 京都府宇治市 |
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築年数 | 新築 |
建物種別 | 新築分譲住宅 |
工期 | |
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施工面積 |
地域 | 京都府宇治市 |
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築年数 | 新築 |
建物種別 | 新築分譲住宅 |
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限られた予算でどれだけデザインできるのか。
新建材を多用する中でできるかぎり手づくり感や自然素材感を出したい。
キッチンにチークのカウンターやエイジング加工されたナラの突き板を対面の壁に貼り、また、黒板塗料で一部を黒板にしたりと、ポイントで自然素材を使い手づくり感を出しました。
フローリングはメーカー製の新建材を使用していますが、ポイントで使用したチークのカウンターやナラの突き板で全体的にナチュラルな質感にすることができました。
外装材にも新建材である金属サイディング、木目調のサイディングでシンプルでナチュラルにデザイン。
コンセプトのクロは金属製スパンサイディング、シロはクロと色違いのスパンサイディング、チャイロは木目調のサイディングを使用。
2連棟の分譲計画。
クロ・シロで色分けしてまるで1棟のように見せるようにデザインしました。
お互いにそれぞれの色は、クロ・シロ・チャイロが共通。
新建材を多用したローコスト住宅ですが、どこか手づくりで自然素材感が感じられる質感が出るように使用する新建材を吟味しました。